◎実施レポート◎VOCA展編 2017.3.20

あたたかな3連休の最終日、上野の森美術館で開催中のVOCA展に9名の参加者のみなさんと一緒にヨリミチしてきました。

ポカポカ陽射しの気持ちいいエントランスに集合。はじめにVOCA展について簡単に説明をし、今日のワークショッップでも展覧会に倣って「ヨリミチ賞」を選ぶことを伝えました。∗¹

17379799_1689664937992682_620133952_o今回は3グループにわかれて、展覧会をみていきます。
グループにわかれたら、まずはドレスコード「お
気に入りのこの一品」をつかったアイスブレイク。「奮発して買った革のリュック」、「たくさん走れる“忍者スニーカー”」など、参加者それぞれの個 性が垣間見える品と一緒に自己紹介をしました。

展示室に入り、最初はひとりでみる時間。気になった作品や好きな作品を自分のおすすめする「この一点」として 選んでもらいます。展示作品35点の中から一つに絞るのはなかなか大変な作業。選んだ作品はヨリミチカードにメモをしながら、作品とじっくり向き合って、まずは自分のなかの「コレ!」という作品に出会ってもらいました。

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つづいて、みんなでみる時間は、選んできた作品を紹介してもらい、今度はグループ全員で対話をしながらみていきます。

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武内明子《これだけの夜》「あ、これは女子が好きそう!」「え?そうなの?」と視点を重ねていきます
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高松明日香《印象材:鳥》をみながら「映画の予告編」「ミステリーの断片」と感じたことを話します
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東畠孝子《A River Through It (Re-composition)》は、本を手にとって鑑賞する作品

言葉を交わしながら、視点の違いを認識したり、共感したり…。「そんな風に思いもしなかった…!」「ぜんぜん違うことを感じていました。」と他者と視点を交えていくと、また違う側面に出会います。

男性と女性で見方が分かれるグループがあったり、同じような話題を別のグループも話していたり、作品を通してさまざまなことが起きていたような気がします。
中には、「平面作品と聞いていたけど、いろんな表現の仕方があってびっくり!」という声もありました。

みんなでじっくり鑑賞した後は、会議室に移動してカフェタイムです。
付箋に対話の中で印象に残った言葉を書き出していきます。お茶を飲んで、カタログを眺めながら、鑑賞した作品について、まだまだ話し足りないことをたっぷり話し合います。

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カフェタイム後半はグループごとに「ヨリミチ賞」を選出。そして全体に選考結果を発表!「なぜその作品を選ぶのか」 「作品のポイントはどこか」など全員で話し合うことで、作品を捉え直す時間となりました。

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VOCA展の出品作家とほぼ同世代の参加者のみなさんだからこそ、作品に近い眼差しをもっているのかもしれないな、と、全体の様子をみながらそんな風に感じることもありました。作者の意図を考えたり、展示空間の構成の仕方についても指摘があったり、たくさんの視点からVOCA展を楽しめたひとときでした!

ご参加いただいたみなさん、本当にありがとうございました!


*1 VOCA展2017ホームページ
VOCA展では全国の美術館学芸員、ジャーナリスト、研究者などに40才以下の若手作家の推薦を依頼し、その作家が平面作品の新作を出品するという方式により、全国各地から未知の優れた才能を紹介していきます。(公式HPより)

kondo 2Writer:こんどう のりこ